黒神話 悟空 ストーリー解説 火焔山
このゲームは西遊記をベースとしたストーリーですが西遊記とはかなり違う解釈の部分が多いです
ストーリーのネタバレにもつながるので気になる人は見ないでください!
火焔山のストーリーザックリ解説
牛魔王と鉄扇公主の実子だと思っていた紅孩児が自分の出生の秘密をしる、実子ではなく夜叉一族の末裔だとしり天庭に復讐をするべく立ち上がる
手っ取り早く強くなるために牛魔王がもっている、孫悟空の根器を利用するべく、牛魔王と敵対している
詳しく解説
プロローグで孫悟空が討伐されたさいに牛魔王は仏門に帰依しており(これは西遊記のお話で牛魔王が悟空たちに調伏され、仏門に帰依することで許してもらっているからです)
天庭サイドとして孫悟空討伐に参加していた
その功績から短い期間で修行を終えることができ、なおかつ孫悟空の六根の一つである「身」をもらい、火焔山へと帰還した
その後、観音菩薩へと修行(これも西遊記で孫悟空に敗れたため送られた)にでていた、牛魔王の息子の紅孩児も親孝行のためと火焔山に帰ってきて、牛魔王、鉄扇公主、紅孩児、ピンピンの四人で家族仲良く平和な時を過ごしていた
しかし、黒神話 悟空が始まったタイミングで紅孩児が自らの出生の秘密を知ってしまいます
(だれから知ったという詳しい描写はないですが、おそらく天庭サイドのだれかが教えた、ここは推測ですが火焔山の地神ではないかと思います)
その秘密とは天庭に滅ぼされた夜叉一族の末裔ということ
さらに牛魔王の実子でもなかったということでした
さて西遊記では子母河の水というものが登場します
これは飲むと性別関係なく妊娠してしまうという不思議な水です
この水と夜叉王の命、そして夜叉王の息子の転生体である赤い蓮を使って夜叉一族の最後の末裔として子を産み落とすことを太上老君が鉄扇公主へと命令します
なぜ夜叉一族を滅ぼして、しかも滅ぼしたのにも関わらず夜叉の末裔を生ませたのか天庭サイドの考えは明確には描写されてはいません
しかし、夜叉一族は仏教の物語において仏陀とその弟子たちに滅ぼされるというお話もあるようなので、その逸話をつかっているのかもしれません
そしてこのことから牛魔王は鉄扇公主と距離をとり、このときにピンピンの実の母である玉面公主とイチャイチャしていたみたいです
つまり牛魔王の血を引いてる実子はピンピンだけということになりますね
そういうわけで紅孩児は自分の出生の秘密をしり、母である鉄扇公主を使って自分を無理やり産ませたこと、夜叉一族を滅ぼしたこと、孫悟空たちに調伏されたこと
いろいろなことが積み重なり復讐することを決意します
そうして牛魔王にも復讐のために孫悟空の根器をよこせとせまりますが、牛魔王はそれを拒否。
これをきっかけに牛魔王と紅孩児の対立は決定的なものとなります
その後は壁水金せい獣に牛魔王は見張らせますが、紅孩児は監視を振り切ります
このとき金せい獣は紅孩児が牛魔王からなんとしても根器を奪おうとしていることを見抜いており、ボコボコにしますが牛魔王に逆にボコボコにされて止められています
これをきっかけに金せい獣は牛魔王のもとを去ります
しかしこれも紅孩児の作戦でボコボコにされたふりをして牛魔王と金せい獣を仲違いさせる作戦でした。
しかもその後に牛魔王の武器も勝手にどこかに捨てるなど牛魔王の弱体化をちゃくちゃくと進めていきました
こうして牛魔王は捕まってしまいました
けれども決して根器の場所を紅孩児に教えようとはせずに
死の寸前となるまで衰弱しようとも教えることはなかったのです
ところかわって鉄扇公主もこの事態を何もせずにみていたわけではありません
紅孩児の反乱をどうにかしないと火焔山に平和がおとずれないからです
そこで鉄扇公主は師父である太上老君に助けを求めにいきます(なので火焔山には鉄扇公主がいなかったのです、火焔山の地神と戦うときの鉄扇公主は猪八戒の変化だし、ピンピンに化けた紅孩児の使用した芭蕉扇も偽物です)
しかし、無情にも太上老君には「子を産めとはいったが、母になれとは言っていない」と冷たく返され
紅孩児の反乱にお前たち夫婦は関わらないかぎりは安全を保障するとまで言われました
つまり今回の紅孩児の反乱の裏には天庭が絡んでいることがわかってしまったのです
しかしあきらめることのできない鉄扇公主は玉帝との謁見をし直談判をしようとしますが、明らかに周囲の空気が自分を貶めようとしていると感じます
その空気のまま、まずは挨拶をしようと鋼のメンタルでいきましたが、その瞬間に火焔山の炎が消えたことを感じ急いで戻ろうとします(これは紅孩児が化けたピンピンが偽の芭蕉扇で火を消したときと思います)
そうして火焔山のラストの本物の鉄扇公主が現れて
命乞いをするシーンへとつながるということになります
登場人物の補足説明
ちょっと説明が必要な人物を優先して説明していきます
鉄扇公主
まず太上老君の弟子であるとともに、とても優秀な弟子だったようです
火焔山の地神よりも後に弟子になったのにも関わらず
姉弟子として扱うと太上老君にいわれて嫉妬されている描写もあります
火焔山の地神は炉の見張りを使っていた扇を鉄扇公主に押し付けてしまいます
けれども鉄扇公主はそのことを太上老君には告げ口せず
逆に新入りである自分が下っ端の仕事である炉の見張りをしますと自発的に太上老君に提案し、その際に火焔山の地神が押し付けた扇では効率が悪いから新しいのをくださいとお願いしています
そのときに太上老君が火焔山の地神が自分の仕事を押し付けたことをわかった上で
鉄扇公主に「では法具になるくらいのものをお前にやろう」と約束しています
これが芭蕉扇のことではないかと思っています
さらには太上老君自ら仙人の位を与えるようにと働きかけるくらいに可愛いがられていたようです
しかし、そんな火焔山の地神とはなぜか仲が良かったようで
八卦炉が倒れたさいのバツとして火焔山の地神として下界に左遷されたときには共に下界へとついて行っているくらいです(八卦炉が倒れたときに見張っていたのが火焔山の地神)
しかし、太上老君から子母河の水を飲み夜叉王の息子の転生体を妊娠し産めとの命令に逆らうことができずに紅孩児を生みます
その後は西遊記と同じ流れで火焔山を通るために火を消したい悟空たちに芭蕉扇を貸せとせまられボコボコにされたあげく、息子の紅孩児も観音菩薩のもとへ送られ、夫である牛魔王も斬首されるぐらいにボコボコにされて、仏門への修行へ送られると結構さんざんな目に合っています
火焔山の地神
彼はできの悪い仙人だったようで太上老君の弟子たちのなかでも特に出来が悪かったようです
なのでほかの弟子たちからも火焔山の地神として下界に送られることが決まったときにも、あーまああいつならしょうがないよねみたいな形になったようです
しかし、彼は彼なりに太上老君に尽くしているようで様々な汚れ仕事もこなしていたようです
陰陽魚のエピソードにもありますが、疫病を流行らせることができる能力をもっているらしく、この能力を駆使していろいろと暗躍していたようです
太上老君のもとにいたときは鉄扇公主とお互い恋人同士だったというようなことをボス戦前に匂わせますが
彼の思いこみの可能性も否定できません
とにかく彼は鉄扇公主のことを愛していましたが、自分では釣り合わないこと、さらには太上老君が自分と鉄扇公主をくっつけたくないことを知っていたようです
しかしその太上老君から鉄扇公主と紅孩児のサポートを裏からしてやってほしいと言われています
そして紅孩児の反乱にも協力しているみたいで、鬼兵やボス戦で紅孩児の使ったやられたふりに使っていた閉息符も彼のものだという描写があります
牛魔王
彼は悟空と一緒にいろいろと暴れまわっていた過去があります
一応西遊記では一緒に天界へと攻めたような描写はないみたいですが、黒神話 悟空では一緒に攻めているみたいです
なので天庭からしてみると秩序をみだす厄介な妖王だなと思われているみたいです
しかし悟空が西遊記において仏門側へ鞍替えをし火焔山を訪れたときに大喧嘩になります
まあ当然なのですが牛魔王からしたら、息子は勝手に仏門に送られるわ、妻は芭蕉扇を貸せとぼこぼこにされるわ、愛人であった玉面公主は殺されるわとめちゃくちゃにされます
さらには封神演義などほかの中国の物語を読んでいる人は知っていると思いますがナタとその父親を筆頭に天界の軍勢を差し向けられボコボコにされて首を切られて調伏されています(なんで死んでいないかは謎)
そのさいに彼も仏門に帰依し修行することが決まりました
その修行は本来むちゃくちゃ長くてすぐ帰ってくることはできないみたいなのですが、プロローグの悟空討伐に協力をして早く帰ってくることができたみたいです
しかし討伐の際に悟空の死に間際の会話で悟空の真意をしります
悟空は自分が仙人になることで自分の子分や義兄弟などを自由に生活させてやることができるかもしれないと頑張っていたと知ります
しかしそれはかなわずプロローグでもあったように悟空の子分たちは天兵たちに殺されています
多分、牛魔王はこの事実を知らないまま悟空討伐に協力して最後にしったのではないかと思います
そうして悟空の六根の一つである「身」をもらって火焔山に帰ってきた牛魔王はみんなから歓迎され、さらには紅孩児も帰ってくることができて、つかの間の平和をゲットします
親友であり義兄弟であった孫悟空の死と引き換えに
そんな牛魔王は六根の「身」をみずからの腹に封印、そして孫悟空の死による一連のことからのストレスで今までの性格から打って変わっておとなしくなってしまいました
めっちゃ丸くなっちゃったってことですね
そうして長年の愛獣も自ら突き放し、愛用していた武器も息子に捨てられ、なにもかもが恐ろしくなってしまった彼は悔恨とともに静かに死をまつだけとなってしまいました
紅孩児
彼は西遊記では牛魔王と鉄扇公主の実子という明確な描写があります
悟空たちを騙すために子供のすがたに化けて木に吊るされて初登場します
しかし、黒神話 悟空では鉄扇公主が子母河の水を使って妊娠した子供ということが明かされます
つまり牛魔王の子供ではないということです
(子母河の水は飲むと妊娠してしまう水)
しかも滅ぼされた夜叉一族の末裔の転生体ということまで知ってしまい、仇を討つべく火焔山で反逆をおこします
ここが謎なのですがおそらくこの「仇」というのは仏たち天庭サイドだと思います
けれども夜叉王の故事を見ると誰が夜叉王に息子を転生させることを勧めているかがわかりませんでした
例えばここで牛魔王たちがもともといた夜叉一族を滅ぼして居座っているとするならば、仇は牛魔王になるのですが、火焔山クリア後の回想では紅孩児が牛魔王に自分の出生を知っているのに、天庭の味方をするなんて信じられないみたいなことを言っているので、多分仇は天庭たちなんだと思います
もともと彼は出生をしるまでは、ピンピンともよく遊んだり、火焔山を牛魔王から継ぐべく努力していたようなので
かなり狂暴になってしまったようです
そうして最後には天庭にしっぽふって生きるよりは死んだほうがましだと自害してしまいます
まとめ
まず火焔山はかなり救われないお話だなと思いました
現時点で翻訳がなされていない故事も多数あるので
もしかしたら後々いろいろとわかるかもしれません
小妖や頭目の故事からもわかることがけっこうあります
まず太上老君のくずっぷりがすごい!
たぶん黒神話 悟空のストーリーの展開上
悪役っぽく配置してるのかもしれませんがイメージダウンがすごいです
自分がかわいがっていた弟子に天庭の都合で子供を産めと言うわ。その子供が出生の秘密を知ってしまって大変なので手を貸してほしいとその弟子に言われても
「母になれとはいっておらん」と突っぱねたり
なんというか鉄扇公主が不憫になるストーリー展開でした
鉄扇公主は西遊記でも火焔山を良く治めている仙人として描かれます、黒神話 悟空でもそのようになっていました
民衆からも雨をもたらしてくれる良い仙人みたいなかんじです
牛魔王は典型的な親分肌といいますか、酒は飲むは暴れるは、玉面公主という愛人のところに入り浸るはで統治にはあまり向いていなかったようです
そのかわり牛魔王は仁義にあつく、配下には慕われています
鉄扇公主からしたら、自分がお腹を痛めて産んだ息子をなんとか助けようといろいろ駆けずりまわったのに
最終的には目の前で自殺されるという後味の悪い終わり方でした
Language
はろー!Kiokioです!
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